『完璧な庭』は"爽やかな鬱"と表現しましたが、こちらは純粋に"爽快"。
海という言葉も、爽やかさをイメージさせるしね。
「もう一度そこに行きたい、だけ」
「もう一度そこに行きたい 居させてきみの街に」
ここがね~~~凄く好きですね。
海に反射する光をイメージするような演奏。
晴れた日の海を見渡しているよう。
海抜0m、という事は主人公は海に浸かりながらビショビショに濡れながらこの歌を歌っているんだろうか。
空を見上げると彼女がはるか上の大きな橋に居る。
彼もかつては、同じ場所に居たのかな。
落っこちてしまったんだろうか。
だけど曲調から、絶望は感じさせない。
いつかまたそこに行けるだろう、確信と前向きな希望を感じる。
海の温度も、温かそうだ。
Peopleお得意の、サビで3つの楽器が一気にボルテージを上げる構成。
サビ前の「来るぞ…」というワクワクがこの曲でも。
他の曲でもそうですが、サビ前の「来るぞ…」という感覚はドラムの音が作ってくれてますよね。
ドラムの"用意はいいか?"と言ってるみたいな挑戦的な音、好きです。
歌詞はサビ以外は割と難解。
「支えきれない し降り止まない」
「今度は許されないのかな」
「今度は許されないから」
言葉遊びも光る。
しかし、何を表現しているのか、何を許されないのかは分からない。
分かるのは、もう一度きみの街に居させて欲しいという願い。
同じフレーズを繰り返すのは、Peopleの曲では結構少ない気がします。J-POPみたいじゃないか。
だからこそ印象に残る、「もう一度そこに行きたい、だけ」という思い。
本当は何を指しているのか、意図を明かされてみたい気持ちもある。
だけど聴いた人がそれぞれに"誰が""何が""どこへ"を想像する余地があることが、この曲がキャッチーに聴こえる理由かもしれない。
気持ちの良い曲です。