2024.03.30-31
恵比寿ガーデンシアター
[30]オールスタンディング
[31]全席指定
両日行かして頂きました。
本記事は30日の感想です。
※セトリ
1:月曜日/無菌室
2:スマート製品
3:ベルリン
4:螺旋をほどく話
MC
5:潜水
6:親愛なるニュートン街の
7:数秒前の果物
8:鍵盤のない、
MC
9:泥棒
10:どこでもないところ
11:水晶体に漂う世界
12:動物になりたい
13:いきている
14:真夜中
MC(グッズ紹介)
15:天使の胃袋
16:DPPLGNGR
17:旧市街
18:バースデイ
好きな曲しかやらない日か?
(IQ5の感想)
~私事の前置き~
30日、ライブ前に映画「オッペンハイマー」を観て来た。
11:50~の回を取ったつもりだったが、別の映画館のチケットを取っていた事に劇場で気づき、慌ててその劇場の一番早い時間帯ので取り直した。
IMAX最前席しか空いてなかったけどまぁいっか。
結果的に4700円払った事になったが、それだけの、いや、それ以上の価値があった・・・他人に勧めづらい映画だけど、多分2回目観に行く。
そんなわけで30日はオッペンハイマーに体力リソースを持って行かれてたので(ある意味失策)、ライブ両日取っといて良かったです。
恵比寿といえばリキッドルームのイメージ。
リキッドルームはザ・ライブハウスって感じだけど、ガーデンシアターに入った最初の印象は体育館だった。
体育館にまばらな人が半分ほどと、全校集会みたいな風景も、開演が迫るにつれて後ろまで人がいっぱいになり、ライブハウスの様相を示した。
調べたところ、リキッドルームのキャパは1000人ほどで、ガーデンシアターのスタンディングは約1500人、座席は732名分あるらしい。
リキッドルームでやるには狭くなった、という事なら嬉しい。
1:月曜日/無菌室
Ghost Apple推しなので、1曲目から嬉しい。
スタンディングのお客さんも思い思いに揺れている。
後奏が終わるか終わらないかで拍手と歓声が沸き上がった。
30日のライブは1曲ごとに拍手と歓声が上がり、自分が今まで観て来たピープルの東京公演の中では一番元気な観客だった。
2:スマート製品
Camera Obscuraからはまずこちら。
音源も良いが、ライブで更に好きになる曲。
<ビリーヴァーズ、ビリーヴァーズ>のコーラスに重なる<捧げて! も足りない~>が好きです。
個人的に『市民』や『六月の空を照らす』と同じジャンルに入れてるんだけど、Peopleの狂暴性が前面に出ていてたまらない。
3:ベルリン
待ち時間に「ベルリンやって欲しいな~」って言ってたお兄さんよかったね!
前奏のベースが弾かれた途端、「ワアアッ」と歓声が上がった。
わかる。
結構レアな気もする。
ブチ上がった。
分かっちゃいるんだけどさ、<レッド、レッド、レッド>と<グリーン、グリーン、グリーン>に合わせてステージライトが変わるの、最高だよね。
今日だけの感性なのは分かってるんだけど、<遠く離れた裸の秘密警察><少しユーモアに欠けた引力の呪いから><人工衛星をすべて 解き放ってみるよ>が映画とリンクして切なくなった。
引力と斥力。重力と物理学。秘密警察と戦争。
物理学者は引力もしくは制約によって、縛り付けられることから逃れたいのかな。
4:螺旋をほどく話
Camera Obscuraから2曲目。
上手く言えないんだけど、春らしい曲だと思う。
5月ぐらいの。
初夏も似合う。
明るくて、演奏力があるからこそのおしゃれなサウンドで、走り出したくなる。
=MC=
波「僕らにとってはリリースツアーも大事なんですが、そうじゃない・・・何でもないライブこそがやりたかった。」
もっとやっていいのよ。
波「ここから先、名曲しか無いんで。」
フゥ~ウ! ⇒『潜水』へ
5:潜水
名曲一発目『潜水』かぁ・・・間違いないな。
青い照明の中、揺れる人々。
自由に頭を振る楽しさよ。
6:親愛なるニュートン街の
あんまりライブでやってるのを聞いた事ないので単純に嬉しいのと、「オッペンハイマー」に脳が灼かれていたのであまりにもブチ上がった。
見てない人ごめんなさいね、読み飛ばして大丈夫です。
<人ごみのなか りんご飴が溶け始めてる>
<ダイヤルあわせて扉開けて 捕虜を逃がすよ>
<千年まえからの人質を 逃がすよ、古い友達>
ピープルの歌詞は寓話的なものが多く、何か意味があると思ってしまう。
「りんご飴が溶ける」その一文ならば夏のある日の風景だが。
今日に限っては、核の融解をイメージしてしまった。
法則の秘密の扉を開けて、開けないという選択も出来たはずなのに、物理学者は知を逃がした。解き放った。
「科学300年の歴史の集大成が、これなのか?」
「ハイホー!」でハンズクラップしたのは楽しかったな。
ピープルのライブは演奏中、観客に何かを求める事は無い印象だけど、1、2曲ぐらいこういうのをやらせて貰えると凄く思い出に残る。
(『金曜日/集中治療室』もクラップあるけど、ややリズムが難しい。)
7:数秒前の果物
りんごと来て、果物ですか。
最近久しぶりに聴いてマイブームが来ている曲だったので、めちゃくちゃ聴けて嬉しかった。
これいい曲だよね~~~(小並)。
ライトが黄色、ピンク、赤など、カラフルで可愛かった。
(急にすげぇポップじゃん・・・ユニゾンナントカガーデンかと思った・・・)
サウンドも爽やかかつ、演奏力の高さを見せつけられる間奏はピープルらしくて、良さが詰まってる。
これも「春らしい」と感じた曲でした。
多幸感と焦燥が入り混じったような歌詞(ピープルの曲では珍しい?)には、素直さを感じて少し驚く。
<また躓けばいいさ ぼくはまだ痛みを知らない>
<足りない>
こういう歌詞もしっくり来るというか、ストイックな一面が出てて好きです。
足りない、足りないと叫ぶハングリー精神も、ライブのたびに感じる「どこからそんなエネルギー出てくんだ?」という疑問の正体なら納得。
8:鍵盤のない、
これも歓声が上がりましたね。
わかる。
=MC= (これ1回目のMCだった気もする、自信なし)
ダ「うちのね、クーラーがね、壊れちゃってね。業者どこにしようかな?・・・どこにしようかなって聞いてるんだよ!うちのクーラー、自動洗浄がついててさ。去年、頼んだとこに壊されちゃったの。洗濯機の掃除もお願いしたら、それも壊されちゃったの。直してもらったけどね。・・・曲やります」
9:泥棒
明るめの曲が続いたが、バチバチした曲で引き締めて来るのがスタイリッシュ。
<責任くんたち格好いいな>
<責任くんたちやたら強いな>
本領発揮の皮肉気な歌詞が重いサウンドに乗る。
薄暗い会場の中で、怪しげな集会のように舞台を見つめた。
10:どこでもないところ
サウンドチェックかセッションか、しらない音が弾かれる中で「次は何の曲だろう」と想像する時間が楽しみだ。
予想もできなかった『どこでもないところ』で、またしても歓声が上がる。
前奏、どうしてあんなになめらかにギターを弾く事が出来るんだろう?
演奏のおかげか、音源のような切なさや寂しさよりもノリの良さが勝っていた気がする。
ただただ、音に身を任せて楽しかった。
11:水晶体に漂う世界
ベースが重々しく準備運動を始める。
「あ、『水晶体』だ」
知るフレーズで次の曲を理解する。
その時間もまた、楽しみで楽しみでしょうがなくなる。
満を持して3人のコーラスから始まる『水晶体に漂う世界』、Camera Obscuraから3曲目のエントリー。
聴きたかった。
<頭上キラリ、光>のコーラスがあまりに綺麗で、11曲目にして「ずっとこの音の中にいたい。ライブが終わらなければいいのに。」と思った。
<ステップ、スウィング、ワイルド、平和に飽きてきたの?そんなはずはない!>
もうここ涙ですよ。今日に限っては特に。
平和に飽きる、なんてこと、無くていい。
ピープル(というか、波多野さんか。)が書く歌詞に戦争や科学や哲学が登場するのは初期からそうで、つまり自分はそういったものに惹かれる性格で、そして今日は、映画と音楽というジャンルの違う芸術が言葉を介して重なった、日食のように素敵な日だったってことだ。
12:動物になりたい
波多野さんがなかなか歌に入らなくて、永遠に前奏が繰り返されてしまい流石に中断した(笑)
(これだったと思うんだけどな・・・違ったらスミマセン)
ダイゴマンがツボってしまってほっこり。
いや~~、なんていうかね~、このゆるさもギャップあっていいんすよね~。(チョロ)
最近、大きいハコのライブに行く事が多かったけど、大きくなればなるほど失敗が許されなさそうじゃないですか。
完璧な音を求めるならCD聴いてればいいしね。
自分が仕事に厳しいからさ、なんか力抜けて良かったな。
演奏は最高でした!
13:いきている
優しい音の曲が続く。
14:真夜中
からの、か・・・。
『真夜中』大好き。
静と動の両面を堪能できるので、ライブで聴きたい曲常に上位。
後半になるにつれて、観客側も熱が高まっていくのが分かって心地よかった。
<いいよ>と言ってくれる曲が必要だったみたい。
=MC=
ダ「コォーーンバーーンワァ!!!(超高音)」
会場のどこかにいるお子ちゃんに超ウケてた。
子供ってこういうの好きだよね。
大人も好きなんだけど。
波&健は困惑しててワロタ。
[ウォーターボトル]
ダ「ウォッ。」
ダ「・・・。ウォッ。」
文字に起こすと全然おもんない事に気づいたんですけど、会場では死ぬほど面白かったです。
[フライトタグ]
ダ「もうね、こんな色しか残ってないの。」
いや良いじゃん!
[ノアの箱舟Tシャツ]
ダ「これ、ノアの箱舟なんだって。・・・ノアのっ・・・ww」
ここから様子がおかしくなる。
ダ「ノアの箱舟って誰か見た事ある?ww」
誰も見た事無いのに、どうしてデザインで描けるのかって話か(笑)
言われてみれば確かに。
でもいいじゃん!!カワイイから!!(暴論)
ダイゴマンのツボにPeopleの歌詞みを感じて「あ~この人やっぱメンバーなんだな~」って思いました。(?)
[アクリルマグネット]
ダ「我々はハンドメイド感を出してグッズを作っています。これ(アクリルマグネット)なんて、もろハンドメイド。」
波「ハンドメイドといえば、香川でうどん食べようと思った時に・・・コロナの時期ね。店のおばあちゃんがショウガかけますか?って聞いてくれたから、あ、じゃあお願いしますって言って・・・。タッパに入ったショウガが出て来ると思ったら、僕のおつりを触った手のままショウガを擦り始めた。」
ダ「www」
波「(コロナで)結構気にしてた時期だったんだけど、でもね、それは断れなかった。」
ダ「俺も、断れないと思う。」
健「うん。断れないね。」
[角砂糖]
ダ「なんと、60%OFFで販売しております!」
波「定価で買った皆さん?」
会場「(おそるおそる、挙手)」
波「皆さんの事は忘れません。誇っていい。」
誇りま~す(笑)
MC中波多野さんはほぼ喋らなかったので、相槌を打つ福井さんがいっぱい見れて良かった(?)です。
[残り〇曲]
ダ「People In The Box、東京残り時間わずかとなりましたーーー!」
客「え~~~~!?」
ダ「最後2曲やって帰るんでヨロシクゥ!」
客「え~~~~~~!?」
ダ「じゃ3曲!」
客「(拍手)」
ダ「・・・。4曲!」
本当は4曲だった(笑)
関西とかならもう一回お客さん「え~~~!?」言ってたかな?
すいません、遊び心に乏しい東京人で・・・。
15:天使の胃袋
からの『天使の胃袋』、歓声も一際ボルテージが上がっていた。
わかる。
この曲ライブ映えしますよね~~やると思わなかったから嬉しい。
16:DPPLGNGR
Camera Obscuraから4曲目、最後のエントリー。
最新作からの選曲が多いのは、なんというか健全で安心する。
17:旧市街
これも歓声が凄かった。
わかる。
18:バースデイ
いつ聴いてもわくわくする前奏。
この、ピアノの鍵盤を叩くかのごとくなめらかにギターを弾けるのはどうやってんでしょうね?
総括。
いつものライブよりお客さんが自由に動いてた気がして、何となく、今までの所は狭かったんだなと思った。
Camera Obscuraリリースツアーで大阪のライブを観た時、「東京より自由だな」と思ったのを覚えている。
単純に、狭かったのかな。
広ければ、踊りたかったのかもしれない。
そう仮定すると、狭い=周囲のジャマにならないよう動かない という選択が出来る観客の事を、なんて治安がいい人達なんだ!と感動した。
ライブは声を出すも動くも自由、とは思うけど、他の人の事も考えて楽しめるピープルのファン、凄く良い。
あくまで仮定の話だけどね。
自分も元気な観客のうちの一人になれて、今回のライブは"楽しかった"。
一つだけ後悔があるとしたら、開演前の物販ですでにフライトタグが売り切れていた事かな・・・。
でもね。
今回。
ライブもう1日あるんですよ~~~(ゲス顔)。
続きます。