YOMUSIC

読む音楽 ライブ感想・曲感想など。使用している画像は全て自作です。 X:@tbk_pd

手紙

 

カントリーダンスのように跳ねる音。

ギター?のキュッキュッって音がなんだか心地よいです。

 

『Wall,Window』は自然の描写が多くて好きだ。

<葉っぱが光をつらぬくよ>

<地中深く伸びる根の音>

もちろんこれはどの季節でも起こりうる事だが、音の瑞々しさが初夏を連想させる。

出された手紙の書き出しは<聴こえるかい?>という問いかけ。

瑞々しく動き出した植物たちを語るための、『手紙』なのだろうか。

しかし<虫の背中焦がす陽の音>という表現、あまりに目線が良すぎる。

想像してみたくなるものね。

「ちりちり」とか「ちち ぢち」とかかなぁ。

 

口ずさみたくなる歌、というか口ずさみ"やすい"曲だと思う。

<竦むきみを 駅のホーム 風が連れ去る>

<晴れた日に>

うーん、爽やか。

丁度いま位の穏やかな気候の中、駅のホームが思い浮かぶ。

(すくむ、を「竦む」と書くんですね。)

同じメロディで歌われる

<膝をついた 横断歩道 風が連れ去る>

<晴れた日に>

も良い。

映画のワンシーンみたいで素敵だ。

 

要所要所で奏でられる、「タッ、タッ、ターン」という3拍子がリズミカルに曲を引っ張っていく。

楽しいね。

 

<手紙は降り積もるよ きみは気づいていないけど>

<聴こえるかい?人波で倒れ込むきみを>

<聴こえるかい?あれは演技だと誰かがいった>

優しいだけではない苦みのある歌詞も好きだ。

(他の曲に比べると、かなりマイルドかもしれないが。)

「人込み」ではなく「人波」と言うワードセンスも好き。

人波で倒れ込んだ時、「あれは演技だ」と言うなんて、ひどいと思う。

それと同時に、「そういうもんかもな」とも納得する。

そして、演技だなんて言わない人になりたい、とも思う。

 

<それはそれは昔のお話>

<きみはいつしか変わってしまった>

<ひとは居場所を離れていく>

<音楽が手を離れていくように>

と、

<それはそれは同じお話>

<きみはちっとも変われなかった>

<ひとが居場所を守っている>

<音楽が手のなかで光るように>

この対比もたまらんですばい。

前半がネガティブな事を言っているわけではないんだけど、変わって「しまった」とか、離れていくという言葉には、寂しさが薄いベールのように纏わりついている。

後半も、ポジティブな事を言っているわけではない。

しかし、「ひとが居場所を守る」事を、「音楽が手のなかで光る」という目に見えないあたたかさ、よろこびで表現している所がグッと来る。

変わる事も、居場所を離れていく事も、個人的には当たり前の事だと思っている。

でも、この人にとっては、「音楽が手を離れていくように」寂しい事なのだろう。

 

そして、あぁ・・・「音楽が手のなかで光る」とはなんて美しい表現でしょうか・・・。

 

--------------------

 

普段は「楽しい~」と思いながら聴いているせいか、文章に書き起こすと意外と歌詞について語りたい事が多くて驚いた。

改めて見ると、『手紙』の歌詞めちゃくちゃ好きだ。

久しぶりに聴いたせいか音源の声もとても優しく聴こえて、癒された。

『Wall,Window』はそういう曲が多い印象。

ヒーリングミュージックというやつですね。

 

爽やかな初夏の風を浴びながら、また聴こう。

 

youtu.be

<ピエロが千人 七色 とび散る 影>

『Wall,window』のリリース直後、通しで聴いて一番「歌詞ヤベェな」と思った。

リズムよく、しかし不穏さもあるベースが印象的。

歌詞も音も(悪い意味では無いのだが)"得体の知れない曲"というイメージがあった。

 

改めて聴くと、昔とだいぶ印象が変わっていた。

サビの疾走感とメロディの爽やかさの方が印象に残り、純粋に「良い曲だな」と思った。

昔と印象が変わっている事が面白かった。

<爛々 爛々 光る頭のなか>

<映画みたいでそうではない>

<夏の青い日、は ポケットのなかに隠していけよ>

歌詞も、サビの方が今は好きだ。

忘れていたが、「らんらん、らん」とハミングだと思っていた箇所は「爛々」と光る様子の言葉が当てられていて、頭の中でどんな光が飛び回っているのかイメージしやすくて、良い。

([爛々]光かがやくさま。鋭く光るさま。)

 

1曲の中で展開が変わるのは、People In The Boxの魅力のひとつだと思う。

 

<挨拶を交わしてあたりを見渡せば>

<ひと足遅かった すでに誰もが別人>

歌詞も相まって、不穏な前半。

 

<鶯も百舌も雲雀もくちばしを広げた>

<ピアノ線に挟まれ餌付けを待っている>

<味わいたいものを味わうがいいよ>

一旦スピードを上げて、ドライブ感が加速する。

 

<ピエロは肉を食べる 知性は口をつぐむ>

シュールで皮肉気なのに、ワンテンポ穏やかでリズムも緩和する中盤。

歌詞を見た時の衝撃。

 

そして、爽やか溢れ出すサビに突入。

 

あぁ、ライブで聴いてみたいなぁ。

 

去年の夏は、通勤中Eveの『僕らまだアンダーグラウンド』をずっと聴いていたけれど、今年の夏は『影』を聴くのが楽しみだ。

あぁ、早く夏にならないかなぁ。

 

 

youtu.be

 

僕らまだアンダーグラウンド - Eve MV - YouTube

 

翻訳機

 

『Wall,Window』2014年発売の12枚目の音源作品。

・・・2014年!?

時代に流されない彼らの音楽だからこそ、10年経っても文章が書けるのだと思います。

 

『Wether Report』から11ヶ月経っちゃったけど、全曲感想をやり遂げたい気持ちは途切れていません。

低空飛行だけど飛ぶ事はやめずに、これからも海抜0mぐらいをふらふらと飛んでゆきます。

ひとまずは一時浮上。

音楽を燃料に、11週ぐらいは高く飛べそう。

 

--------------------

 

ライブでよくやる曲、という印象。

一時期、毎回ライブで演奏されるので「弾きやすいのかな」と勘ぐっていた。

(実際の所は分かりませんが・・・)

 

お得意(?)の、曲展開が変わってゆくタイプの曲ではなく、最初から最後まで爽やかで優しい音に一瞬、「違うアーティスト聴いてたかな?」と錯覚する。

だけども歌詞は、People(波多野氏)の世界観の総括というか、根底に流れているものが他曲に比べてストレートに表れていると思う。

<悲しみには終わりが無いね>

<終わりが無いのは悲しいからね>

<悲しいね ときどき 楽しいね>

人生の大半は悲しいことで出来ているが、ときどき楽しいことに出会うよ。

"達観"という言葉をよく知らない頃、この考えは自分に合っていた。

ネガティブ思考はクセみたいなもんで止められない。

後ろ歩きで前に進んだって良いと気づかせてくれた曲や言葉は沢山あるけれど、その中のかけがえのない一つだ。

たびたび、ふっと湧き上がるようにこの歌詞を思い出すから。

きっと『翻訳機』は、自分の根幹に近い所に置かれた曲なのだろう。

 

前述の通り、終始穏やかで(他の曲を知っていると)ベースとドラムが控え目に聴こえる。

その分、歌声がよく聴こえる。

全曲そういうわけではないが、『Wall,Window』の傾向というか、「今回はこういうアルバムですよー」という挨拶には申し分ない曲だと思う。

 

<きみはどこへ行ったの 言葉だけ残して>

<きみはどこへ行ったの 風だけおこして>

 

<あのひとごみのなかから きみはうまれた街を失う>

<歌を誰が歌うのさ>

<あのひとごみのなかから きみのうまれた街を繋ぐ>

<歌を僕が歌うのさ>

 

ていうか歌詞いいな。(今更?)

失うと繋ぐで掛けてんじゃーん

誰が歌うのさ?って問いかけに僕が歌うのさって答えんのエモじゃーん

 

タイアップした『聖者たち』と繋ぐかたちで、1つのMVになっている『翻訳機』ですが、当時は「ネコ被ってんな・・・」と穿(うが)った見方をしておりました。

最近People知った人はどう思うんだろう?笑 別に普通なのかな。

MVを貼ろうかと思ったのですが、検索すればすぐ出て来るし、ライブを見て「Peopleはライブが良いんだよ」再認識したので公式(?)ライブ映像を貼る事にしました。

・・・う~ん、やっぱり良い!

 

youtu.be

この時のアー写、かなり良いですよね。

また面白写真シリーズで撮ってくれんか。

 

--------------------

 

9年前、1年で2社辞めた時は辛かった。

「今が人生のどん底だ」と覚悟を決めて、『翻訳機』をひたすら聴いて、「どこにも行けない自分の代わりにどうか、世界中を飛び回って。」と妬みも嫉(そね)みも無く願っていた。

音楽といえば、他にはモーモールルギャバンの『悲しみは地下鉄で』しか聴けなくなっていた。

(誇張なくそれ以外聴けなかった時期がある。なぜか『悲しみは地下鉄で』だけ聴けていた。)

 

人生のタイミングによって、聴く音楽の印象が変わる事は多々ある。

それと同時に、人生を通してその1曲を聴けるという事は、その1曲に時を越える力が備わっているのだと思う。

そして、そんな凄いものを作れる人に憧れるし、誰かと分かち合いたいと思う。

 

ああ、1曲でもいからPeople In The Boxの曲が人類滅亡ギリギリまで残んねぇかな~~~~~!!

 

 

そっとこちらも。

悲しみは地下鉄で モーモールルギャバン - YouTube

実質IMAXじゃん 恵比寿GARDEN THEATER [3.31]

2024.03.30-31

恵比寿ガーデンシアター

[30]オールスタンディング

[31]全席指定

両日行かして頂きました。

本記事は31日の感想です。

 

※セトリ

1:日曜日/浴室

2:スマート製品

3:ベルリン

4:螺旋をほどく話

MC

5:潜水

6:親愛なるニュートン街の

7:数秒前の果物

8:鍵盤のない、

MC

9:ニコラとテスラ

10:どこでもないところ

11:水晶体に漂う世界

12:動物になりたい

13:いきている

14:真夜中

MC(グッズ紹介)

15:逆光

16:DPPLGNGR

17:旧市街

18:バースデイ

 

~私事の前置き~

整列番号は基本、見ないので会場に着いてから「そういや全席指定だったわ」と思い出し、スマホを見た。

「A・・・Aか。 A!?!?

ミュージカルだとS席とかあるじゃないですか。

A席ってワンランク落ちるんすよ。

きっとそういう事だろうと思って席を探した。

最前だった。

前日の開演が30分遅れたので、備えて本を持って来ていたのですがそれどころじゃない。

(昨日はオッペンハイマーIMAX最前で見て、今日はピープルIMAX最前か・・・)

(?)

オッペンハイマーは膝下から鳥肌立ちましたが、この日はつま先から震えていました。

(仕事頑張って良かったな・・・)

(神様がくれたご褒美なんだな・・・)

ちなみに、31日は定刻通り開演しました。

 

1:日曜日/浴室

昨日は『月曜日』、今日は『日曜日』。

そういう事するバンドだよ。

視覚情報の忙しさも相まって、ハッキリ「これ『日曜日』だ」と認識できたのは曲も半分ほど過ぎてからだった。

ビックリした。

そして薄く涙が溜まっていった。

『日曜日』がな、一番好きなんじゃ・・・。

一番好きな曲を一番前の席で聴けて(見られて)、もう命日なのかなって覚悟した。

 

開演まで恵比寿の街をふらふらしたり、カラオケに行くなどしてました。

カラオケで「折角だからピープル歌うか・・・」と『日曜日』を入れかけたけど、「いや、ピープルは聴くのが至高であって歌いたい音楽ではない!」と思いとどまった。

正解だった!!

ちなみに「歌いたい音楽」はサカナクションです。

 

2:スマート製品

いや~~ヤバイよこの席・・・昨日のスタンディングで見られなかった手元がずっと見られるよ・・・

目3つ欲しい。まじで。

 

3:ベルリン

(昨日に続き)おかわりありがとうございます。

2023年のヒューリックホールが非常に良かったので着席ライブは楽しみだったが、うかつに動けない事に気づく。

イスがね、隣の人と繋がっているので・・・。

これはこれで割としんどかったですね。

間奏のベースんとこ、じっと聴いてなきゃいけないのがね・・・。

ハンニバル・レクターばりに拘束して欲しかった。

 

<逆さに傘を差す>のコーラスが綺麗だった・・・。

2人であの重なり出るの凄いよなぁ。

 

どの曲でも言えるんだけど、手元と喉から出る歌声のリズムが別すぎて、本当によく間違えないなぁと毎回新鮮に驚く。

<レッド、レッド、レッド>のギター、どないなってます?

あれ弾きながらリズム崩さずメロディ歌うの、見れば見るほど訳分からなくなる。

これが変拍子バンドか~ (?)

 

4:螺旋をほどく話

着座は着座で体力を温存できるのが良い所なんですけどね。

動けんかったら、もう体力を視力に全振りするしかないんよ。

 

『螺旋を~』だったか定かじゃないんですが(ここまでの曲である事は確か)、ドラムスティックが折れたかすっぽ抜けたかで吹っ飛んでったんですよね。

スティックが飛んだのは分かったんですが、間髪入れずに予備?のスティックを抜いて演奏し続け、中断なくフッツーーに曲が続いていたのが「プロってすげぇ~!」ってなりました。

見えたか見えてないか分からないけど、波&健も全く気にしていなかったのがバンド力(ぢから)を感じましたね・・・。

 

=MC=

波「何でもないツアーをやりたかった。」

メッセージは一緒だけど、名曲のくだりは1日目だけでした~

 

5:潜水

どの曲もそうなんだけど、手元を見られるのがありがたいね。

ライブが好きなのは空間やお客さんを見て楽しむ(楽しんでる人を見るのが好き)のもあるけれど、やっぱり"演奏風景を見たい"が半分以上占める。

自分だけかもしれないけど、聴覚・感覚だけじゃなくて視覚もかなり使っています。

バシャーン、バシャーンと飛び込む音のようにシンバルが叩かれる。

ベースとギターが息ピッタリすぎて、ひとつの楽器かのように錯覚する。

高音コーラスも綺麗でいいよね。

 

6:親愛なるニュートン街の

また聴けて嬉しい。

<ハイホー!>からのクラップは、波多野さんが煽ってくれた事で生じたらしい!

ギターから手を離して踊りながらクラップしているのが、楽しそうだった。

しかし今日のお客さんはおとなしいというかお上品なので、昨日よりクラップの時間は短かった印象。

もっと叩いて良かったかもしれない・・・けど空気読んじゃった・・・

 

<夏を貫く長い一日が今日もやってくる  おは よう>

この「おはよう」の言い方がとても優しくて好きでした。

 

7:数秒前の果物

また聴けて嬉しい!

やっぱりマイブーム中の曲をライブで聴けるとテンション上がる。

<Cut The Fruit>のコーラスがみんな楽しそうで良かった。

カラフル照明は、後ろの席の方が綺麗に見えたかも。

前の方だと薄い感じ。

間奏の「ティッ↑ティッ↓ティッ↑ ティ↑リッ↓ ドゥルル↓ルルルル↓」※ギター が見ててもど~弾いてんだか分からん。

ギター弾けないので分からないけど、難しいんだろうなぁ。

 

8:鍵盤のない、

ライブでよくやる曲とはいえ、演奏風景を間近で見られるのは今回だけかもしれない。

目を皿のようにして見ました。

メインフレーズ?のギター、音がぽろぽろ鳴ってて可愛いですよね。

とりあえずめっちゃ細かく弾く事だけ、分かりました。

これまでの曲と同じギターで弾いてるとは思えない。音が違う。スゴイ。

 

=MC=

ドラムスティックを持ったまま静止するダイゴマン。

健「・・・」

ダ「・・・。(小声)だよね?」

健「(ウンウン)」

MCなの忘れて次曲やろうとしてたみたい。

 

ダ「駄菓子屋って最近行った?行ったか聞いてるんだよ?」

健「近所の?」

ダ「ウン。家の近くにあったの。・・・みんな、子供の頃駄菓子屋行ってた世代でしょ?僕が通ってた〇〇小学校の裏に文房具屋があってね、そこで駄菓子売ってたの。10円ガムってあるじゃん。あれ、最高12回連続でアタリ出た事ある。」

健「それは凄いね!」

ダ「学校帰りに食べちゃダメよ、って言われてたんだけどさ、歩きながら食べるわけ。そしたら当たるじゃん。で、戻るじゃん。また食べるじゃん。当たるじゃん。それを12回繰り返したわけ。」

そんな人初めて聞いたわ。普通に凄い。持ってんな~

ダ「今さ、うまい棒も10円じゃ買えないだろうね。」

健「10円じゃないの!?」

ダ「わかんない。誰か調べて?ケータイ今無いから。」

健「遠足のおやつも、今300円じゃ買えないんだろうね。」

ダ「500円ぐらい持ってかないと。でもね、確実に昔よりおいしくなってるよ。カットよっちゃん知ってる?今めちゃくちゃウマいから。」

そうなの?笑

帰りにコンビニ寄ったら、恵比寿のうまい棒は12円でした!

 

9:ニコラとテスラ

Citizen Soulから2曲目。

まだオッペンハイマーに脳を灼かれているのでこれは刺さる。

<風に揺れ膨らむ 風船が割れそうだ>

<新聞の一面飾る 造花をかこんで跳ねる動物たち>

<無限に連なって和解する世界>

知的なワードと不穏なサウンドが溶け合う、胸のざわめきを楽しむ。

 

ここまで書いて難だが、映画後のモチベーションでは『ニムロッド』が一番刺さったかもしれない。

歌詞を見返したらやはり良い感じだった。

 

10:どこでもないところ

昨日は場所的に見られなかったが、「ここの音ギターじゃなくてベースなんだ」と発見する所が多くて面白かったです。

何て言うのがいいのか分からないんだけど、歌うようなベースだと感じた。

 

11:水晶体に漂う世界

3人でコーラスする曲はなんぼあってもええですからね。

いや、まじ、演奏もさながら3人で歌われると目6つ無いと追いつかない。

しかしコーラスするためにマイクの方を向いて、手元を見ずにドラム叩くの凄すぎんか・・・?

当然の事なのだが、2人のコーラスと演奏に負けかけている波多野さんを心の中で応援していました。

ドラムとベースの音が凄い迫って来るから<ステイ、気づかないふりをしていろ>がかき消されかけてました笑

2対1だからね・・・!しかもゴリゴリに演奏してくるからね・・・!

 

12:動物になりたい

演奏前にベースの音(弦?)チェックを丁寧にしていたのが印象的。

なんとなく、ネックの持ち方も優しいなぁと見ていたら、弾かれる音もとても優しいものでした。

この曲のベースは、心臓の鼓動のように聴こえる。

ふかふかした大きな動物のもの。

 

13:いきている

優しい曲が続く。

ギターもベースも優しい音がした。

 

14:真夜中

セルフハンニバルで耐えた曲2つめ。

ギターだけが鳴らされる後奏、すごく丁寧な力が込められて弦を弾いているのが見えて、非常に良かった。

 

=MC=

ダ「コォーーンバーーンワァー!!!(高音)」

波&健「  」

『真夜中』の後のしっとりした空気を一瞬で変える方法、ダイゴマンの高音ボイスチェンジャー

リアルで肩がビクッとなる人間を一度に2人も見たのは人生初だよ。

波多野さん両耳押さえてましたからね。

二度とぶりっこしないで。嘘。もっとして。

ダ「オレニハネ、ヒクイコエガキコエテルカラタカイコエワッカンナイノ。」

波「ちょっと、ほんとに何言ってるかわかんない。」

ダ「(普通のマイク)ああ、落ち着く。あのマイク(高い声の方)、俺がただ使いたかっただけっていうね。」

波「僕らもこっちの方が・・・。コミュニケーションが取れてませんでしたからね。

 

[ノアの箱舟Tシャツ]

ダ「ノアの箱舟って知ってる?世界中の動物を、オスとメス一匹ずつ入れたんだよ。・・・人間は?ノアさん?ノアさん一人じゃダメだよね?誰か知ってる人いる?」

(勇気ある観客)「ノアと、ノアの息子と、その妻たちー!」

ダ「その妻たち!?ノア独り占め!?」

知らなかった!教えてくれた人ありがとう。

 

[Tシャツ]

ダ「みんな買った?」

(買えなかったお兄さん)「買えなかったぁーー!!」

ダ「まじ?あげようか?」

客席「!?」

ダ「3枚用意しておくから。お金も用意しといて~」

上げて落とすの笑ってしまった。

お兄さんに愛の手を。

 

[アクリルマグネット]

ダ「一部の人のためにまさおを描いてる。」

健「色がほんとにいいよね。まさお。おしゃれ。」

まさおめっちゃ褒めてくれる。

 

[角砂糖]

ダ「60%OFFになってます!」

昨日の効果か、開演前物販で角砂糖売り切れてましたよ!

フライトタグもな!(号泣)

 

[DVD]

ダ「Cut Oneから持ってる人~?Cut Oneってもう売ってないんだよね。あれに、色んなライブのオフショットがあるんだけど、うちのハードディスクに大量のオフショットが入ってたのね。使えないやつばっかなんだけど、めちゃくちゃ面白かった。」

なにそれ見た~い!

ダ「急に踊り出すのとか。(踊るような)そういう空気で踊るんじゃないんだよ。歩いてる途中で、ホントに急に踊り出すの。俺が、タンバリンを急に鳴らして。」

波「ああ・・・なんか覚えてる。リズム隊が、急激に踊り出した時。」

3人しかいないバンドで急に踊り出すひと2人いるの面白すぎる。

波「本当は好きな時に踊ればいいのに、家で一人でいても格好つけちゃうんだよね。誰も見てないのに、犬をなでて・・・」

ダ「うさぎでしょ?」

波「・・・。元ネタがあるんですよ。よくない元ネタが・・・後で話します。」

楽屋で(笑)

元ネタがあるんですね。

自分も同じ疑問が浮かんだので、「うさぎ」って突っ込んでくれて良かったです。

 

[残りわずか]

ダ「ピープルインザボクス、残り時間わずかとなりましたーーー!」

客席「えーーーーー!?」

ダ「残り2曲やってくんでよろしく!」

客席「えーーーーーーーーーー!?」

ダ「じゃ3曲!!」

わいは""2周目""なので知っている。

ここは「えーー!?」だ!!

客席「え(パチパチパチパチ)ー・・・」

拍手に負けちゃった。

他にもいたんですよ。一緒に「えー!?」って言った人は。

でも負けちゃった・・・ごめん弱腰な客で・・・

ちゃんと「4曲!」って宣言してくれました(笑)

 

15:逆光

これもライブで聴くのめっちゃ好きです。

『天使の胃袋』と『逆光』甲乙つけたいが・・・『逆光』の方がマイブームだったので嬉しい!

<20世紀 きみの愛した>

<20世紀 葬られた>

コーラスの高音と低音を使い分けるのが凄い。

終盤近くになってもエネルギーが全く衰えない、ドラムも凄い。

馬車、というより汽車の走る音のように感じる。

手元はもうなんかすっごい速く叩いてる事しか分かんなかったです。

 

16:DPPLGNGR

終盤でアルバム1曲目を差し込んで来る所が意味ありげ。

だけど<意味など無い>のだろう。

『逆光』でドラムの勢いが衰えないと書いてしまったが、それはギターとベースも同じこと。

まるで1曲目かのようなエネルギーで音が溢れ出す。

 

17:旧市街

熱に満ちた音の余韻を残しつつ、ベースが弾かれ始める。

『旧市街』のフレーズだと気づいた隣のお客さんが静かに体を揺らし始めた。

着座でもリズムに乗りたいよな、と嬉しくなる。

めちゃくちゃ初心者みたいな事言いますけど、<さあ角砂糖を献上せよ>って歌詞はやっぱ独特すぎて最高。

 

18:バースデイ

ベースの歪んだ低音が会場を満たした。

アンプから出力されるノイズとも取れる音振は、最後の曲であるという事実を拒む感情のざわめきに似ていた。

寂しさと情熱の入り交じるメロディは、いつだって心を豊かにしてくれる。

 

いやぁ、2日間楽しかったなあ。

ライブを楽しめるのは、感覚のチャンネルが正常である証拠だ。

ものづくりをする人がよく「降りてきた」なんて言うけれど、自分はあまり当てはまらない言い方だと思っていて、日常生活で組織や他人に同調していく事でズレていく感覚のチャンネルを、必死に自分自身に合わせ続けるのがインプットだ。

今回はそれが上手くいったと思う。

だってほら、ここまでで5776文字も書いてるんですよ。

 

スタンディングも着席も、どちらにも良さがあって、あとは好みの問題だろう。

そして、People In The Boxの作品はスタンディングでも着席でもどちらでも楽しめる振れ幅の広い音楽だという証拠にもなったと思う。

2023年のヒューリックホールのライブが刺さったのでホールライブで"鑑賞"する事も、熱量の高いお客さん達と楽しむスタンディングライブも、どちらも捨てがたい。

なんと欲張りなバンドである事か。

集客力が高い東京だから出来る事かもしれないが、大阪や他の都市でも、着席&スタンディングの欲張りツアーをやってあげて欲しい。

何だか上から目線な物言いに書いて申し訳ないが、こういう伝え方しか出来ない。

行ける人は、絶対にどっちも行った方がいい。

 

この後ライブの予定は無いけれど、船の出航を見送ったつもりは無い。

感じた熱が、得たワクワクが、その船に乗って全国を旅するだろう。

トップバッター、東京、とても良かった。

だけどこの後控えてる各都市が羨ましい。

だって、絶対に回数を重ねた方が良くなるもの。

多くの人の「楽しかった!」を乗せて、行ってらっしゃい!

 

[書き残し―①イラスト]

イラストの女性はノアの息子の妻をイメージしてます。(ほんとか?)

リンゴは「オッペンハイマー」のキーアイテムでもありますが、『親愛なるニュートン街の』のイメージとも重なるようで、描いてて楽しかったです。

そして、フライトタグね。

欲しかった~~~という悔しみを込めて。

 

[書き残し―②くつした]

終演後、お辞儀をして帰って行くメンバーに拍手をしている時のこと。

波多野さんの靴下が赤色だったのが見えて、「そういう事する人だよ・・・」と勝手にやられてました。

他ブラックで統一してるのに、さり気ないおしゃれ。

そういうのいいよね。

 

 

春の航海・出航 恵比寿GARDEN THEATER [3.30]

2024.03.30-31

恵比寿ガーデンシアター

[30]オールスタンディング

[31]全席指定

両日行かして頂きました。

本記事は30日の感想です。

 

※セトリ

1:月曜日/無菌室

2:スマート製品

3:ベルリン

4:螺旋をほどく話

MC

5:潜水

6:親愛なるニュートン街の

7:数秒前の果物

8:鍵盤のない、

MC

9:泥棒

10:どこでもないところ

11:水晶体に漂う世界

12:動物になりたい

13:いきている

14:真夜中

MC(グッズ紹介)

15:天使の胃袋

16:DPPLGNGR

17:旧市街

18:バースデイ

 

好きな曲しかやらない日か?

(IQ5の感想)

 

~私事の前置き~

30日、ライブ前に映画「オッペンハイマー」を観て来た。

11:50~の回を取ったつもりだったが、別の映画館のチケットを取っていた事に劇場で気づき、慌ててその劇場の一番早い時間帯ので取り直した。

IMAX最前席しか空いてなかったけどまぁいっか。

結果的に4700円払った事になったが、それだけの、いや、それ以上の価値があった・・・他人に勧めづらい映画だけど、多分2回目観に行く。

そんなわけで30日はオッペンハイマーに体力リソースを持って行かれてたので(ある意味失策)、ライブ両日取っといて良かったです。

 

恵比寿といえばリキッドルームのイメージ。

リキッドルームはザ・ライブハウスって感じだけど、ガーデンシアターに入った最初の印象は体育館だった。

体育館にまばらな人が半分ほどと、全校集会みたいな風景も、開演が迫るにつれて後ろまで人がいっぱいになり、ライブハウスの様相を示した。

調べたところ、リキッドルームのキャパは1000人ほどで、ガーデンシアターのスタンディングは約1500人、座席は732名分あるらしい。

リキッドルームでやるには狭くなった、という事なら嬉しい。

 

1:月曜日/無菌室

Ghost Apple推しなので、1曲目から嬉しい。

スタンディングのお客さんも思い思いに揺れている。

後奏が終わるか終わらないかで拍手と歓声が沸き上がった。

30日のライブは1曲ごとに拍手と歓声が上がり、自分が今まで観て来たピープルの東京公演の中では一番元気な観客だった。

 

2:スマート製品

Camera Obscuraからはまずこちら。

音源も良いが、ライブで更に好きになる曲。

<ビリーヴァーズ、ビリーヴァーズ>のコーラスに重なる<捧げて! も足りない~>が好きです。

個人的に『市民』や『六月の空を照らす』と同じジャンルに入れてるんだけど、Peopleの狂暴性が前面に出ていてたまらない。

 

3:ベルリン

待ち時間に「ベルリンやって欲しいな~」って言ってたお兄さんよかったね!

前奏のベースが弾かれた途端、「ワアアッ」と歓声が上がった。

わかる。

結構レアな気もする。

ブチ上がった。

分かっちゃいるんだけどさ、<レッド、レッド、レッド>と<グリーン、グリーン、グリーン>に合わせてステージライトが変わるの、最高だよね。

 

今日だけの感性なのは分かってるんだけど、<遠く離れた裸の秘密警察><少しユーモアに欠けた引力の呪いから><人工衛星をすべて 解き放ってみるよ>が映画とリンクして切なくなった。

引力と斥力。重力と物理学。秘密警察と戦争。

物理学者は引力もしくは制約によって、縛り付けられることから逃れたいのかな。

 

4:螺旋をほどく話

Camera Obscuraから2曲目。

上手く言えないんだけど、春らしい曲だと思う。

5月ぐらいの。

初夏も似合う。

明るくて、演奏力があるからこそのおしゃれなサウンドで、走り出したくなる。

 

=MC=

波「僕らにとってはリリースツアーも大事なんですが、そうじゃない・・・何でもないライブこそがやりたかった。」

 

もっとやっていいのよ。

 

波「ここから先、名曲しか無いんで。」

 

フゥ~ウ! ⇒『潜水』へ

 

5:潜水

名曲一発目『潜水』かぁ・・・間違いないな。

青い照明の中、揺れる人々。

自由に頭を振る楽しさよ。

 

6:親愛なるニュートン街の

あんまりライブでやってるのを聞いた事ないので単純に嬉しいのと、「オッペンハイマー」に脳が灼かれていたのであまりにもブチ上がった。

見てない人ごめんなさいね、読み飛ばして大丈夫です。

 

<人ごみのなか りんご飴が溶け始めてる>

<ダイヤルあわせて扉開けて 捕虜を逃がすよ>

<千年まえからの人質を 逃がすよ、古い友達>

ピープルの歌詞は寓話的なものが多く、何か意味があると思ってしまう。

「りんご飴が溶ける」その一文ならば夏のある日の風景だが。

今日に限っては、核の融解をイメージしてしまった。

法則の秘密の扉を開けて、開けないという選択も出来たはずなのに、物理学者は知を逃がした。解き放った。

「科学300年の歴史の集大成が、これなのか?」

 

「ハイホー!」でハンズクラップしたのは楽しかったな。

ピープルのライブは演奏中、観客に何かを求める事は無い印象だけど、1、2曲ぐらいこういうのをやらせて貰えると凄く思い出に残る。

(『金曜日/集中治療室』もクラップあるけど、ややリズムが難しい。)

 

7:数秒前の果物

りんごと来て、果物ですか。

最近久しぶりに聴いてマイブームが来ている曲だったので、めちゃくちゃ聴けて嬉しかった。

これいい曲だよね~~~(小並)。

ライトが黄色、ピンク、赤など、カラフルで可愛かった。

(急にすげぇポップじゃん・・・ユニゾンナントカガーデンかと思った・・・)

 

サウンドも爽やかかつ、演奏力の高さを見せつけられる間奏はピープルらしくて、良さが詰まってる。

これも「春らしい」と感じた曲でした。

多幸感と焦燥が入り混じったような歌詞(ピープルの曲では珍しい?)には、素直さを感じて少し驚く。

<また躓けばいいさ ぼくはまだ痛みを知らない>

<足りない>

こういう歌詞もしっくり来るというか、ストイックな一面が出てて好きです。

足りない、足りないと叫ぶハングリー精神も、ライブのたびに感じる「どこからそんなエネルギー出てくんだ?」という疑問の正体なら納得。

 

8:鍵盤のない、

これも歓声が上がりましたね。

わかる。

 

=MC= (これ1回目のMCだった気もする、自信なし)

ダ「うちのね、クーラーがね、壊れちゃってね。業者どこにしようかな?・・・どこにしようかなって聞いてるんだよ!うちのクーラー、自動洗浄がついててさ。去年、頼んだとこに壊されちゃったの。洗濯機の掃除もお願いしたら、それも壊されちゃったの。直してもらったけどね。・・・曲やります」

 

9:泥棒

明るめの曲が続いたが、バチバチした曲で引き締めて来るのがスタイリッシュ。

<責任くんたち格好いいな>

<責任くんたちやたら強いな>

本領発揮の皮肉気な歌詞が重いサウンドに乗る。

薄暗い会場の中で、怪しげな集会のように舞台を見つめた。

 

10:どこでもないところ

サウンドチェックかセッションか、しらない音が弾かれる中で「次は何の曲だろう」と想像する時間が楽しみだ。

予想もできなかった『どこでもないところ』で、またしても歓声が上がる。

前奏、どうしてあんなになめらかにギターを弾く事が出来るんだろう?

演奏のおかげか、音源のような切なさや寂しさよりもノリの良さが勝っていた気がする。

ただただ、音に身を任せて楽しかった。

 

11:水晶体に漂う世界

ベースが重々しく準備運動を始める。

「あ、『水晶体』だ」

知るフレーズで次の曲を理解する。

その時間もまた、楽しみで楽しみでしょうがなくなる。

満を持して3人のコーラスから始まる『水晶体に漂う世界』、Camera Obscuraから3曲目のエントリー。

聴きたかった。

<頭上キラリ、光>のコーラスがあまりに綺麗で、11曲目にして「ずっとこの音の中にいたい。ライブが終わらなければいいのに。」と思った。

 

<ステップ、スウィング、ワイルド、平和に飽きてきたの?そんなはずはない!>

もうここ涙ですよ。今日に限っては特に。

平和に飽きる、なんてこと、無くていい。

ピープル(というか、波多野さんか。)が書く歌詞に戦争や科学や哲学が登場するのは初期からそうで、つまり自分はそういったものに惹かれる性格で、そして今日は、映画と音楽というジャンルの違う芸術が言葉を介して重なった、日食のように素敵な日だったってことだ。

 

12:動物になりたい

波多野さんがなかなか歌に入らなくて、永遠に前奏が繰り返されてしまい流石に中断した(笑)

(これだったと思うんだけどな・・・違ったらスミマセン)

ダイゴマンがツボってしまってほっこり。

いや~~、なんていうかね~、このゆるさもギャップあっていいんすよね~。(チョロ)

最近、大きいハコのライブに行く事が多かったけど、大きくなればなるほど失敗が許されなさそうじゃないですか。

完璧な音を求めるならCD聴いてればいいしね。

自分が仕事に厳しいからさ、なんか力抜けて良かったな。

演奏は最高でした!

 

13:いきている

優しい音の曲が続く。

 

14:真夜中

からの、か・・・。

『真夜中』大好き。

静と動の両面を堪能できるので、ライブで聴きたい曲常に上位。

後半になるにつれて、観客側も熱が高まっていくのが分かって心地よかった。

<いいよ>と言ってくれる曲が必要だったみたい。

 

=MC=

ダ「コォーーンバーーンワァ!!!(超高音)」

会場のどこかにいるお子ちゃんに超ウケてた。

子供ってこういうの好きだよね。

大人も好きなんだけど。

波&健は困惑しててワロタ。

 

[ウォーターボトル]

ダ「ウォッ。」

ダ「・・・。ウォッ。」

文字に起こすと全然おもんない事に気づいたんですけど、会場では死ぬほど面白かったです。

 

[フライトタグ]

ダ「もうね、こんな色しか残ってないの。」

いや良いじゃん!

 

[ノアの箱舟Tシャツ]

ダ「これ、ノアの箱舟なんだって。・・・ノアのっ・・・ww」

ここから様子がおかしくなる。

ダ「ノアの箱舟って誰か見た事ある?ww」

誰も見た事無いのに、どうしてデザインで描けるのかって話か(笑)

言われてみれば確かに。

でもいいじゃん!!カワイイから!!(暴論)

ダイゴマンのツボにPeopleの歌詞みを感じて「あ~この人やっぱメンバーなんだな~」って思いました。(?)

 

[アクリルマグネット]

ダ「我々はハンドメイド感を出してグッズを作っています。これ(アクリルマグネット)なんて、もろハンドメイド。」

波「ハンドメイドといえば、香川でうどん食べようと思った時に・・・コロナの時期ね。店のおばあちゃんがショウガかけますか?って聞いてくれたから、あ、じゃあお願いしますって言って・・・。タッパに入ったショウガが出て来ると思ったら、僕のおつりを触った手のままショウガを擦り始めた。」

ダ「www」

波「(コロナで)結構気にしてた時期だったんだけど、でもね、それは断れなかった。」

ダ「俺も、断れないと思う。」

健「うん。断れないね。」

 

[角砂糖]

ダ「なんと、60%OFFで販売しております!」

波「定価で買った皆さん?」

会場「(おそるおそる、挙手)」

波「皆さんの事は忘れません。誇っていい。」

誇りま~す(笑)

 

MC中波多野さんはほぼ喋らなかったので、相槌を打つ福井さんがいっぱい見れて良かった(?)です。

 

[残り〇曲]

ダ「People In The Box、東京残り時間わずかとなりましたーーー!」

客「え~~~~!?」

ダ「最後2曲やって帰るんでヨロシクゥ!」

客「え~~~~~~!?」

ダ「じゃ3曲!」

客「(拍手)」

ダ「・・・。4曲!」

本当は4曲だった(笑)

関西とかならもう一回お客さん「え~~~!?」言ってたかな?

すいません、遊び心に乏しい東京人で・・・。

 

15:天使の胃袋

からの『天使の胃袋』、歓声も一際ボルテージが上がっていた。

わかる。

この曲ライブ映えしますよね~~やると思わなかったから嬉しい。

 

16:DPPLGNGR

Camera Obscuraから4曲目、最後のエントリー。

最新作からの選曲が多いのは、なんというか健全で安心する。

 

17:旧市街

これも歓声が凄かった。

わかる。

 

18:バースデイ

いつ聴いてもわくわくする前奏。

この、ピアノの鍵盤を叩くかのごとくなめらかにギターを弾けるのはどうやってんでしょうね?

 

 

総括。

いつものライブよりお客さんが自由に動いてた気がして、何となく、今までの所は狭かったんだなと思った。

Camera Obscuraリリースツアーで大阪のライブを観た時、「東京より自由だな」と思ったのを覚えている。

単純に、狭かったのかな。

広ければ、踊りたかったのかもしれない。

そう仮定すると、狭い=周囲のジャマにならないよう動かない という選択が出来る観客の事を、なんて治安がいい人達なんだ!と感動した。

ライブは声を出すも動くも自由、とは思うけど、他の人の事も考えて楽しめるピープルのファン、凄く良い。

あくまで仮定の話だけどね。

 

自分も元気な観客のうちの一人になれて、今回のライブは"楽しかった"。

一つだけ後悔があるとしたら、開演前の物販ですでにフライトタグが売り切れていた事かな・・・。

でもね。

今回。

ライブもう1日あるんですよ~~~(ゲス顔)。

 

続きます。

 

 

 

 

チキン冷めちゃった・・・けど演奏は激アツBillboard

 

忘れたくない事を記録するためにライブ感想を書いている。

PRONTでパスタ食いながら購入したチケットを確認する。

「タリアテッレ」って何なんだ。

パスタの一種だった。

3時間後にまたパスタ食うって事か。

そんな失敗も記録しておけば、ライブの思い出と結びつくだろう。

悪い事ばかりじゃないさ、きっと。

 

People In The Box Billboard Live 2023

12.09 東京 16:00

 

【セトリ】

懐胎した犬のブルース

カセットテープ

ダンス、ダンス、ダンス

自家製ベーコンの作り方

新市街

犬猫芝居

ニムロッド

螺旋をほどく話

世界陸上

ドッペルゲンガー

かみさま

En. 土曜日/待合室

 

(夜もあるし)曲数は少ないながら、圧倒された1時間でした。

いや、圧倒されるのはいつもの事か。

今回のライブ感想は残すべきか残さないべきか、5時間程悩んで書き始めました。

演奏についてより、ライブ体験についてが多くなってしまうからです。

 

先行に外れたのでビルボードの公式HPからチケットを購入した。

こんなん一生に一度しかねーべやと思い切って、ステージ階のテーブル席にしてしまった。

よく分からないまま"チキンのコンフィ・タリアテッレとともに"を選ぶ。

(ディナーショー的な感じなんだろうか・・・マナー的に食事を頼んだ方がいいのだろうか・・・)

よく分からないまま会場に入ると4人席に通され、3人の同席者と向かい合って座る。

 

緊張する~~~~~~~~~~!!!

 

いつもと違う空間、いつもと違う観客との距離、いつもと違うステージとの距離。

あらゆる緊張が襲いとりあえず「皆さんはよくライブ来られるんですか?」と話しかける。

本当すみませんでした。

緊張すると永遠に話続けるタイプなんです。

会社の面接もそうでした。

物凄くいい人達で、ライブが始まるまでピープルを聴き始めたきっかけや、今日聴きたい曲を話し合ったり、緊張がほぐれて本当に助かりました。

そして15:58に"チキンのコンフィ・タリアテッレとともに"が提供されたのは全くの計算外でした。

 

●懐胎した犬のブルース

意外な1曲目。

オシャレな空間にまったりとした音楽が心地よい。

ドラムからは遠い席だったが、すごくクリアに聴こえて良かった。

位置の問題?音響の問題?とにかく今回のライブ、ドラムがやたら素敵だった。

 

●カセットテープ

意外な2曲目。

心の中で(これが2曲目か~~くぅ~~~!)とガッツポーズしてしまう。

<優しいポルターガイスト 放っといても問題ないよ>

<贖う時代精神 驚いて笑い飛ばして>

アルバムの最後というのもあるし、3人でのコーラスは力が要りそうで、何となくライブ後半にやるイメージ。

それを2曲目でやるってのは・・・気合入ってんなぁ!

自然と体が揺れる。

 

●ダンス、ダンス、ダンス

アコギのアルペジオみたいな前奏を、実際に間近で弾いている所を見ると本当に凄い。

距離感はライブハウスとあまり変わらないような気もするが、観客同士の空間が広いのでステージがとてもよく見える。

演奏風景を堪能するには、ビルボードはとても良い。

ベースがリズムを合わせるためにドラムをよく見ている、のに気が付いて微笑ましい。

<ダンス!ダンス!ダンス!>の伸びやかなコーラスが気持ちいい。

大都会東京六本木の夜空を駆け巡る、そんな浮遊感。

 

●自家製ベーコンの作り方

ビルボードでベーコンかぁ・・・ロックだ。(?)

ポポポポン、と可愛らしい音で始まりロックに変わっていく、1曲の中で多面的な表情のあるピープルらしい曲だと思う。

 

●新市街

イントロ始まった瞬間にやけてしまいましたね・・・

ギターとベースの手元がよく見えるよく見える。ありがとうございます。

見えた所で理解は出来ない手元なのですが、見られて良かった。

『ダンス、ダンス、ダンス』と打って変わり、コーラスは高音。

使い分けが本当に凄いなぁと毎回思う。

ラスト、会場に響く<ばぁん>!

たまらないですね。

 

●犬猫芝居

<モルモット駆け出したら>猫に捕まる『犬猫芝居』。

連続でにやけてしまいましたね・・・

<世界が始まってから幾つかの革命の昼>の後のジャーッ、ジャッ(ギター)がなんかもう、格好良すぎて呆然としてました。

勿論ギターだけではなくベース、ドラムもタイミングを合わせて音を切りに行くのが凄いのですが、ギターがポジション的によく見えるから・・・笑

脇のスタッフさんもノッてたのが見えて良かったです。

良いですよね、『犬猫芝居』。

 

●ニムロッド

「今日聴きたい曲は?」という話の中で、「ピープルを聴くきっかけになった『ニムロッド』が聴けたら嬉しいです!」と話してくれた方。

おそらく我々のテーブルは、全員心の中でワァ・・・ア・・・!と声にならない叫びを上げていただろう。

会話聞こえてた?と勘違いしそうになった。

なんかね、いつもより感慨深かったですね(笑)

嬉しいやら格好いいやら演奏は見たいわで興奮しすぎて当時の事よく覚えてないです。(?)

 

●螺旋をほどく話

今年親の声より聞いたイントロ。

ライブハウスと聞こえ方が違うってわけじゃないんだけど、少し背筋を伸ばして聴きたくなる。

<姿勢は自然か>って歌詞のせいかもしれないが。

そして<悪くないね、気分は>!

この一言はピープルの音楽を楽しむのに最適なフレーズだと思う。

別バンドの曲になるがUNISON SQARE GARDENの『アイラブニージュー』の<今夜のライブも最高ですわ!>と重ねてしまう。音楽への愛を素直に叫んでしまうUNISON SQARE GARDEN(田淵智也)と、斜に構えながらも満足している事を最大限伝えるPeople In The Box(波多野裕文)。

印象的だったのは、MVと同じような照明。

照明の切り替わりもMVと同じタイミングだったのと、照明が落ちてステージ上がシルエットになる演出。

綺麗でした。

 

世界陸上

攻めてんなぁ!

色んな意味でキャッチーではないと思うが、演奏技術の高さを味わえるありがたい曲。

終わった後のMCでダイゴマンが「一回休憩させて?」とバテてた。

スゲー疲れそう。

すかさず波多野さんが「我々にとっての世界陸上ですからね。」ってフォローしてた。うま・・・いや、上手くな・・・いや、上手い!

 

ドッペルゲンガー

強いて言うならCamera Obscuraが聴けたら嬉しかったし、その中でも『DPPLGNGR』は一番聴きたかった気がする(今絵描いてるから)。

間奏の穏やかできらきらしたギター、からの轟音のアンサンブル。

ストレス解消になりますね。

 

●かみさま

優しく穏やかな音と歌詞。

しかしその全てに、「今言っている事はぜんぶ嘘だよ」と裏打ちされているような、そんな悲しさや切なさを感じてしまう。

<きみは特に優れてるとか きみは報われるだとか>

<手を伸ばしても空を切る 滑稽な鳥の墜落をみてた>

自分はここで必ず涙腺に来る。

この曲が悲しく聴こえるのは間違いないんだけど、同時に安らぎも感じる。

何かを掴みたくて、でも掴めなくて、ただ落っこちていくだけの滑稽な鳥に自分を重ねている。

だけど、落ちて行くのを見てくれている誰かがいる。

それが『かみさま』だと思うと、何も掴めず落っこちて行くのも悪くないな、と思う。

 

●En. 土曜日/待合室

演奏が始まった時は(土曜日に土曜日やるのはオッシャレ~~~~~~!)と興奮してしまいましたが、印象的だったのは直前の短いMC。

波多野「辛いニュースばかりで心が痛みますが、僕たちは日常を守っていきましょう。」

私事だがXのアプリを消し、週末にPCで少し見るだけになっている。テレビも朝しか見ず、良いか悪いか世の中の事に疎くなった。

だから今、どんな辛いニュースがあるのか知らない。

申し訳ないなと思いつつ、辛いニュースに心を痛めているひとが『土曜日/待合室』を最後の曲に選んで演奏する気持ちを、受け止めなきゃいけないなと感じた。

後奏の、丁寧に、つまびかれるギター。

歌詞にもあるように蒸気の向こう側で煙るような音が、会場を漂い満たす。

いつまでも聴いていたいという願いの中、夢から醒ます「ありがとうございました」。

それを合図に土曜日は終わる。

我々の土曜日は終わった。

 

●MC―お酒

波「皆さん、いい酒を飲んでますか?僕も一杯ひっかけたい気持ちです。・・・今夜は楽しんでいってください。」

お酒を嗜むだけで急に天上人から人間味が出ますよね。(?)

 

●MC―車輪を転ぐ話

ダ「みんなさぁ、チャリで転んだ事ある?」

会場「・・・ザワ・・・」

ダ「チャリで転んだ事ある人いる!?」

健「俺はあるよ!!(突然のビッグボイス)」

ダ「・・・」

ダ「俺はね、あんのよ。ドラムスティックが前輪に巻き込まれて、その後10秒位の事覚えてない。気が付いたら地面にいた・・・」

健「あー」

ダ「俺のはネットで3万円ぐらいのだからいいのよ。あなたたっかいチャリでしょ?」

健「うん。俺もね、前輪に傘巻き込まれて。壊れた部品の値段が5万だった。」

ダ「ごまん・・・!」

波「次いくよ!アンコールやるんだから」

雑談も聞きたいしアンコールもやって欲しい(欲張り)

 

●MC―グッズのキーホルダー

波「キーホルダーって、キー(鍵)をホールド(固定)するための物だって最近知りました。それまで"キーホルダー"っていう物だと思ってて・・・。"ふきのとう"みたいな・・・」

?????

例えのクセが強すぎて一番笑った

 

●MC―板

ダ「受注生産で、我々はついに"板"を売ります。」

波「次は板で稼がせてもらいます。」

※ジャケットアクリルボード企画

ダ「最近、グッズ会議ってのが開かれてるんですよ。」

波「オンラインで。僕が東京にいないから。画面上だった僕が、存在している事を今日は確かめてもらえれば。」

会場から盛大な拍手来て面白かった。

 

●MC―MC長くなりがち

ダ「(短めグッズ紹介)喋っちゃうからね。」

波「そして、それに乗っかる人間がここに2人(波&健)いますからね。」

全員じゃん。

 

●アンコール

『かみさま』終わって爆速で再登場。

波➡健➡ダ の順で出て来たけど小走りしながらダイゴマンが「はやっ!w」って言ってたのがウケました。

 

同席4人中2人が初めてピープルのライブに来て、しかも今年ピープルを聴き始めたという方もいて、羨ましかったです。

あの衝撃を、今から、新規で、味わえるんですよ・・・!?

いいなー。

自分がブログを始めた理由がコロナで「Peopleが万が一活動停止しても、良さをネットの海に放出しておけばいつか音楽業界の偉い人の目に留まるかもしれない」という身の丈に合わない想いからだった。

杞憂はほぼ去り、あとはもう「こんな執念深く1つのバンドについて語ってる人がいるなら、いっちょ聴いてみっか」と興味を持ってくれる人がいりゃいいな、という気楽な趣味になった。

でも普通に、彼らの音楽活動が新しいファンを獲得し続けている事が凄いと思った。

自分が最初にピープルに興味を持ったのは、イラスト付きのライブレポやファンアートを描いている人達のおかげだった。

その人たちの絵が素敵だったり、ライブレポに書かれた軽妙なMCの様子と真剣な演奏のギャップが気になって、ライブに行ってみたいと思ったのだ。

自分と同じような人が、いつかどこかで、「こんなバンドあるんだ」と気づいてくれる事が、自分の芯にあるのは多分・・・最初から変わらない。

 

『旧市街』『ニムロッド』のMVがピープルを聴くきっかけになったという話。

今日は新譜(Camera Obscura)の曲が聴けたら嬉しいという期待。

『カセットテープ』が一番好きだから、聴けて良かったと語る笑顔。

対バンでは激しい曲が多かったのでそういうイメージだったが、可愛らしい曲もあって意外だったという感想。

終演後、みんなで呆けて「カッコイイ・・・」しか言えなくなっていた事。

別れ際、「またライブ会場で!」と言ってしまった。

本当にすみません。

あんな事を言いたかったんじゃないんです。

本当に言いたかったのは、「話してくれてありがとう。緊張をほぐしてくれてありがとう。」だった。

もう顔も覚えていない。

だから気にしないで欲しい。

ライブは満足だしビルボードは素敵な会場だった。

ただ、最後に失敗してしまった事がどうにも心残りだ。

純粋に、People In The Boxのライブはとても良いから、ライブを見にまた来て欲しい。

そしてそれは、自分が言うべき事なんかじゃなかったのに。

歳取りましたね。

年々ふてぶてしくなる性格。

 

ふてぶてしく、演奏中は全く手をつけられなかった"チキンのコンフィ・タリアテッレとともに"を終演後急いで完食しました。

店員さんごめん。

 

youtu.be

 

 

初めてamazarashiのライブに行った

にわかの覚え書きです。

永遠市はまだ買えてません。

それがあってはこの先、きっと仕事が手につかなくなる

そう判断し、とりあえずライブ行きたくてチケット取りました。

『七号線ロストボーイズ』がブッ刺さったのでとにかくライブに行きたかった。

セトリネタバレ含みます。(順序は不正確。思い出した順。)

でも『永遠市』の曲はほぼ分からないので分かるやつだけ書きました。

ご注意を!

【2023.12.12追記】

12.11 国際フォーラムも勢いで行ったので本文追記しました。

 

ロストボーイズツアーのBDが、出だしむちゃくそ長い朗読だったので今回もあるもんだと思ってた。

色々ミスって5分前に席に着いたので、もっと前から流れていたのかもしれないが、普通に演奏から始まったので逆にびっくりした。普通に始まるんだ。

 

・下を向いて歩こう

2曲目で来るとは思わなかった。

MVは延々リピートしてるのですが、後奏の疾走具合から「ライブの最後にこのギターで盛り上げて終わるんだろうな」と勝手に予想してたら全然違った。

リリックビデオ?何て言うんですか?スクリーンに映される映像。

ずっと目線が、下を向いて歩いている時に見える風景でしたね。

それに気づいたのは終盤だったけど。

<終わってるんだよ 誰も彼も>

海際で始まった映像が、駅前の賑やかな足元に変わっていくのも良かった。

<星が落ちていたら拾うつもり>も何の変哲もない歩道が背景で、全然ロマンチックじゃないのが良かったです。凄く好きな歌詞なんだけど、無駄に演出されなくて良い。

 

・インヒューマンエンパシー

演出が怖すぎて震えた。(褒めてる)

てるてる坊主くんが第3の壁(?)をブチ破ろうとする演出、もうホラーですよね。

いや、まじで、スクリーンがパリーンってなって会場の上から巨大てるてる坊主くんが出現したら神だった。

(ミュージカルかな?)

そんな事はなかった。

スクリーンの映像演出がおしゃれだった。

今でこそリリックビデオというか、歌詞と映像を組み合わせて作成された動画は一般的だけど、amazarashiは単純に"言葉の力"が強いと再認識する。

【追記】

なんやかんや、映像の衝撃も相まってもう一度観たい(聴きたい)曲だった。

何度見ても良かったですねぇ。

12.11は正直秋田さんの声が調子悪そうでハラハラしたが、がなるような歌い方で逆にゾクゾクしました。鳥肌。

 

・ディザスター

曲としてかなり好き。

言葉も強めで、反骨精神という意味でのロック色が強くて好き。

<没後評価されて喜ぶ 作家なんているもんか>

まじでその通り

理解できすぎて「ヌハハッ」って笑っちゃった。周りに聞こえてないといいな。

 

・つじつま合わせに生まれた僕ら

聴けると思わなかった。

嬉しかった。

約10年前よく聴いていたうちの1曲です。

自分にとってのamazarashiはこういうイメージ。

今も昔も自身の存在価値を疑うような歌詞が軸となっているとは思うけど、昔は自身と大きな世界との対比、みたいな感じだった。上手く言えないんだけど。

やっぱり良い曲だな。

【追記】

❤が秋田さんの頭上に映し出される演出と、人人人と"人"という字が秋田さんを囲み、それらに順々に「×」がされていく演出が好き。

(これを、修正前は『インヒューマンエンパシー』だと勘違いしていた。『つじつま合わせに生まれた僕ら』の演出でした。)

1回目は「ああ、この曲、やっぱ好きだな」と懐かしい気持ちの方が大きかったが、2回目は純粋にメッセージに心打たれて泣いた。

 

・スワイプ

タイアップしてるからそりゃやりますよねぇ!

忘れてた。

『永遠市』タイアップ曲多いですよね。

5~6月は『スワイプ』のMVをずーーーっと見てましたね。

スクリーンに白煙が映される演出が見事。

スモークじゃなくて映像なんだろう。

スポットライトが豊川さんに当たり、白煙が流れていくのが幻想的。

凄く好きな曲なので聴けて良かった。

歌詞も調べてなかったので今回初知り。

カスってる産経ユーザーの➡<ガスってる山景、薄青>

おばあちゃんがカルト主催➡<おばあちゃんがかかる特殊詐欺>

都市銀行の軍事支配➡<都市近郊の軍事支配>

だと思ってました。

ひどいな。

『スワイプ』は歌詞も演奏も歌声もダークパワー満載で良いですよね。

こういうamazarashiが好き。

確か順番、『つじつま合わせに生まれた僕ら』の後だったと思うんだよなぁ。

「命の尊さを歌った後に命を軽く扱う歌う曲やるのか…最高だぜ」って思った記憶があります。いや自信無いな、妄想かも。

 

・無題

絵描きを主人公に据えた曲を作るのは世代なのか。

BUMP OF CHICKENの『K』やASIAN KUNG-FU GENERATIONの『絵画教室』を思い出した。

 

・君はまだ夏を知らない

『永遠市』のAmazonのレビューだけ見た。

『君はまだ夏を知らない』が好きという声がめちゃくちゃ多くて気になってました。

音を聴いて「これだ!」とはならなかったけど、歌詞がスクリーンに出るので分かりやすくて良かったです。

ああ~

なるほどね~

勝手に『夏を待っていました』の仲間だと思ってたけど、全然違ったね。

アウトロが夏の始まりっぽい。

【追記】

びっくりした。泣いた。

<永遠に続くような夜を見たのか 繰り返す波に途方に暮れたのか>

<君が見るもの全ての傍らに 悲しいと美しいが佇んで>

<星座の明かりに孤独を見たのか ヒグラシの死骸に命を見たのか>

<君が見るもの全ての傍らに 儚いと永遠が佇んで>

歌詞が美しい。

懐古ではなく、ただ、ひと夏の物語として。

どこかで歌詞と同じような夏を体験する、7歳の子供を想ったストーリー。

2回目で思い出したけど、『永遠市』のジャケットイラストがスクリーンに映されるのは、この曲だけだ。

レビューは間違っていないと思う。

『永遠市』の主人公は、『君はまだ夏を知らない』なんだろう。

 

・MC

「自由になりたくて逃げ続けました。わいにとっての自由は、何者かに"なれる事"ではなく、"なろうとし続ける"事です。」

納得。

夢や希望を歌うバンドが夢や希望を手に入れたらどうするんだろ、という疑問は昔からあった。

それに対する答えが意外にも今日得られた気がする。

追い続ける事自体を原動力にする。

ハッキリと言い切った格好良さ、清々しさ。

やはりこの人は信じるに値する。

➡次曲『自由に向かって逃げろ』

 

・ごめんねオデッセイ

好きですね。

インテリラップ(漢字がいっぱい出て来るラップに対し、自分が勝手に呼んでいる。)曲かと思いきや、サビがね、良いね・・・。

<行けども 行けども>の伸びやかな「も」コーラスが綺麗ですね。(伝わる?)

綺麗だなぁと感じ入っている所に差し込まれる<ごめんねオデッセイ>。

そんな…急にロマンチックなワード出さないでくださいよ…そういうの弱いんですよ…。

『アダプテッド』と構成が似ている気がする(音が似ているという意味ではない)。

インテリラップでまくし立てられてアドレナリンがいい感じに出て来た所で「きらめく星空はーーーあーあーあーー↷」はね、たまりませんよ。

それと同じたまらなさですね。

<ここは寒い>

<くださいください>

<木漏れ日を 木漏れ日を>

コーラスも合わせて、とても綺麗な曲でした。

 

※帰宅後調べ

「オデッセイ」は宇宙船の名前だとイメージしてたのですが、実在しませんでした。

「オデッセイ」という宇宙映画があるので、それに影響されたイメージだったんだと思います。

ちなみに本来の意味は古代ギリシャの冒険物語の主人公の名前みたいです。

それはそれで。ロマンチック。

https://customer.honda.co.jp/faq2/userqa.do?user=customer&faq=faq_auto&id=31765&parent=30187

【追記】

最後から2番目の曲でした。

絶対喉の調子悪そうな秋田さんが声を振り絞って歌うのが凄すぎて圧倒されました。

プロって凄いな・・・。

 

超新星

『永遠市』の中ならこれが一番好きだと思う。

何といってもサビでスクリーンに映し出された白く輝く超新星の光が印象的。

(こんなに明るいのに秋田さんの顔はどー頑張っても見えない!凄い!)

<眩しく輝いて 消えても消えない夢>

<眼が眩む残像を 空の隅に残す>

眩しい、眼が眩むに合わせて客席を白いスポットライトが走っていく。

その眩しさに一瞬目が眩む時、観客は歌詞とリンクしている。

<見上げてくれ葬式で>

はい。

これです。

好きなamazarashi。

爽やかに鬱。

コーラスが凄く綺麗なんですよ。

我々はそれを聴きながらスクリーンの超新星を見上げるわけですよ。

そこにブチ込まれる<葬式で>。

たまらんな。

両脇の人が、同時に右手で顔を覆った。

もしかしたら泣いていたのかもしれない。

その人達がどんな気持ちで泣いてしまったのか知る由も無く、連れでもない2人に共通点があるとも思えないが、それでも同じ箇所で何かを感じ取って、何かに心を動かされたのだろう。

ライブってそういう場所だよなぁと思った。

同じ時間に同じ曲を聴いているだけの、他人の集合体。

外側は他人だけど、一瞬、中身、心のようなものが同位になる時があるんじゃないか。

べつに分かり合う必要は無いけれど、それは何というか…幸せな事なんじゃないかな。

【追記】

同じとこで泣いた。びっくりした。

こ、ここか・・・!

感動、とは違う涙だと思うんだけどな。何で泣いてしまったんだろ。

<駄目だったらもういいぜ>

<失ったらもういいぜ>

歌詞もグッと来たけど、やはり演奏なのかなぁ。

諦めに対する拒絶や悲観的な人への哀慕でもなく、ただ、気が付いたら目が震えていた。

 

・MC

「『七号線ロストボーイズ』は、単純に、最高傑作を作ってやろうと思って…作りました。『永遠市』はそんな格好つけずに作りました。」

「一生音楽をやっていく、その入口にやっと立てた気がします」

先輩、自分ロストボーイズまだ味わえます。自分まだやれます。最高傑作存じております。最高傑作なんですからロストボーイズの曲やってください。お願いします。

と念じながら聞いてました。

しかし最高傑作って言い方じゃなかったと思うんだよな。思い出せない。無念。

 

・月曜日

聴けると思わなかった。やったぁ。

ライブに行きたかったのは、『未来になれなかった全ての夜に』BDで『月曜日』の豊川さんのコーラスが格好良すぎて好きになったから。

やっぱり格好良かったですね!!

これだよこれ~~!これを聴きたかったんだよォ~~~!身震いしちゃった。

【追記】

個人的には国際フォーラムの方が、豊川さんのコーラスが全体的にキレッキレでたまりませんでした。

ほぼ中心で聴けたから?

 

・空に歌えば

これも豊川さんのコーラスが格好良くて好きです。

秋田さんも声を張り上げていた気がします。

負ける気がしたのでしょうか。

 

アンチノミー

タイアップまだありましたねぇ!!

そりゃそうか…これはやるよ…。

<知性は持たないでください>の絞り上げるような歌い方がグッと来ました。

そして、ロボット(ニーア:オートマタの機械生命体)が操られていた糸から解放されて、第3の壁をブチ破ろうとする演出に鳥肌立ちました。

『インヒューマンエンパシー』でてるてる坊主くんが割らなかったのは、ラストの為か…!と。

でも割れませんでした(笑)

演出に対する妄想が過ぎてしまう。

 

終 わ り ま し た 。

 

おっ?

『七号線ロストボーイズ』から1曲も無しか?

いや、100歩譲ってそれは分かるよ『永遠市』のツアーだから。

待ってくれ、『カシオピア係留所』やらないの?

 

カ シ オ ピ ア 係 留 所 や ら な い の ? ? ?

 

逆に『カシオピア係留所』に5000円払うつもりで来てました。

(帰宅後調べたら、『永遠市』の曲も全部やったわけではなさそうですね?)

アンコールか?

アンコールでやるのか?

しかしアナウンスも無く会場は明るくなり、人々が退場していく。

amazarashiってこういう感じなのかぁ…。

初めて参加するライブのどうしたらいいか分からなさを久しぶりに味わい、郷に入っては郷に従えの精神でしばらく様子見。

有明ガーデンシアターだから?(?)

時間に厳しいとか?

その疑問を解消すべく、12/11の追加公演・国際フォーラムのチケットを取った。

今度こそ頼むぞ。

『カシオピア係留所』やってくれ。頼む。

あ、あとできれば『ロストボーイズ』も…

あと『アダプテッド』も…

『1.0』もお願いします…

 

様子見と言えば、初めて行くライブで席を立つ/立たない問題もありますよねぇ。

有明ガーデンシアターだとUNISON SQARE GARDENのライブに来た事がありますが、立って腕振ってましたねぇ。

逆に、People In The Boxはスタンディングでも観客は微動だにしない。

amazarashiは席に座ったまま微動だにしない。「鑑賞」というイメージ。

確かにな…鑑賞するもの多いしな…。

でも『下を向いて歩こう』と『スワイプ』は振らせて欲しかった。うずく右腕を押さえるのに必死だった。

 

あと驚いたのが、客層の広さ。

老若男女、カップル、ご夫婦、男性友人グループに女性友人グループ。

1人で来てる人をあまり見てない気がする。気づかなかっただけかもしれないが。

自分はamazarashiの曲に孤独を感じているのだが、そうじゃない人がたくさんいるんだね。

もしくはその孤独を、分け合う人がこんなにたくさんいるのかもね。

その人はとても幸せだね。

 

色々な人に刺さる曲を作れるamazarashi(秋田ひろむ)は凄い。

孤独や攻撃性を音楽に求めてしまう自分は、あんまりライブには向いてないかもなぁと思ってしまったのも事実。

だけど、全身で音を聴いていた。

自分の心臓は、ベース音に振るわされる事を最近知った。

今回もそうだった。

心臓がジーンとなって音に掴まれる感触がする。

なる曲とならない曲があるのだが、好きな曲はそうなる。

それはもはや、心臓が身体を飛び出して、音を聴きに行ってるのかもしれない。

「ああ、今、全身で音を聴いているんだ」と感じた。

今は1つのアーティストに拠っているのだが、amazarashiも含めて2つになった。

だから、その感覚が欲しくなった時は。

また行くよ。

 

youtu.be